請求書の管理方法は?受領・発行での保管方法とシステムの選び方を解説
- 記事公開日:
- 最終更新日:2026-06-04
- この記事の3つのポイント
- 請求書の受領側は未払い分・支払い済分に分け、発行側は入金状況に応じて対応する
- Excelを用いた従来の請求書管理は、人為的ミスや作業効率の悪化などのリスクを伴う
- 請求書管理を適切に行うには、請求データを一元管理できる専用システムを活用するのがおすすめ
請求書の管理方法は、受領側と発行側で異なりますが、金額の照合とフォルダ分けという点は共通します。請求書管理は支払状況や未収金の把握、資金繰りの安定につながる重要なプロセスのため、適切な管理方法を理解することが重要です。
本記事では、請求書の適切な管理方法を解説します。受領・発行側での保管方法や、請求書管理システムの選び方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
請求書の管理方法は?受領・発行での保管方法とシステムの選び方を解説
請求書を受領する側の管理方法
受領した請求書は、支払状況を管理するための重要な書類です。適切に管理しなければ、支払い漏れや二重払いといったトラブルにつながる可能性があるため、明確なルールを設けて整理しましょう。
具体的には以下のようなステップを経て管理します。
- 受領したら内容を確認し、承認を受ける
- 未払い分(買掛金)として支払期日が早い順に保管する
- 支払処理を行う
- 仕訳を行い消込処理をする
- 支払い済み分へ移動し、支払い証明書とあわせて保存する
請求書を受領したら、まず内容を確認し承認を受けましょう。請求金額や支払期日などを確認し、誤りがあれば速やかに取引先に問い合わせます。
問題がなければ未払い分として「未払い」と明記されたフォルダや専用ケースに保管し、支払期日が早い順に並べて整理します。必要に応じて支払い承認用フォルダを作成して、決済プロセスを明確にしましょう。
支払いが完了した請求書は「支払い済み」として分類し、管理しやすいよう支払い証明書とともに保管します。未払いのものと混同しないよう管理することが重要です。請求書への「済」スタンプや「支払い済み」記入など、簡単に確認できる状態にしておきましょう。
なお、データとして保存する場合は、電子帳簿保存法で定められたスキャナ保存の要件を満たす必要があります。
請求書処理のフローについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
請求書を発行する側の管理方法
請求書を発行した場合、適切な管理方法の確立は、未収金の把握や資金繰りの安定に直結します。請求書の発行後は入金状況に応じて分類し、効率的な管理を心がけましょう。
- 請求書を作成後、承認を受ける
- 取引先へ請求書を送付する
- 発行後は控えを未入金分として、支払期日が早い順に保管する
- 取引先からの入金が確認できれば入金済分へ移動し保管する
請求書を発行後・承認を受けたら「未入金請求書控えファイル」を用意し、発行した請求書を保管しましょう。支払期日順に整理して、確認しやすい状態を維持すれば、資金管理の精度を向上させられます。
取引先からの入金が確認できた請求書は「済」スタンプや記入をして「入金済み」で分類し、保管します。請求書は保管期間が定められているため、月ごともしくは取引先ごとにまとめて整理・保管しておきましょう。
請求書の発行方法については、以下の記事で詳しくまとめているので、ぜひご覧ください。
入金が完了した請求書の整理方法
ここでは、入金が完了した請求書の整理方法を紹介します。
月ごとに管理
まずは、請求書を発行月ごとに整理・保管する方法です。たとえば、2024年1月1日〜1月31日までに発行された請求書をまとめて保管します。
月ごとに整理・保管すれば、各月の支出や収入の把握が可能です。また、月次の会計処理や決算時にも月ごとに整理されているとわかりやすく、経理業務の効率化につながります。
ただし、特定の会社の請求書を探したいという場合に時間を要するのが欠点です。
取引先ごとに管理
取引先ごとに請求書を整理・保管する方法もあります。取引先ごとに請求書をまとめることで、特定の取引先の請求書を見たいという場合に、迅速に探せるようになります。
また、取引先ごとの取引状況も把握しやすくなるため、顧客管理の効率化にも役立つでしょう。固定の取引先が多い場合も管理が容易です。
ただし、取引先が多いと分類が多くなり、まとめるのが大変になる、1事業年度が終わらないと全体を締められない、といったデメリットもあります。
請求書の保管年数
請求書の保管期間は、法人・個人事業主のどちらであるかによって異なります。法人の場合は法人税法上7年間(繰越欠損金が発生した場合は10年間)、個人事業主は原則5年間(青色申告では7年間)の保存義務を順守しなければなりません。
また、消費税の仕入税額控除に関係する請求書等は、適格請求書等保存方式に基づき7年間の保存が必要です。さらに、適格請求書発行事業者は、交付した適格請求書の写しまたは提供した電磁的記録を7年間保存しなければなりません。
また、紙で受領した請求書をスキャンして電子データとして保存することも可能です。ただし、電子帳簿保存法の要件を満たす必要があり、改ざん防止措置を講じたうえで適切に管理しなければなりません。
なお、メール添付のPDFなどで受領した請求書については、電子取引に該当するため、紙に印刷して保存することは認められておらず、電子データのまま保存する必要があります。
請求書の保管や電子帳簿保存方法のルールについては、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
Excelでの請求書管理は課題も多い
Excelは手軽に利用できる表計算ソフトであり、請求書管理にも活用できます。しかし、長期間にわたって大量のデータを管理する際には、複数の課題が生じます。
まず一つ目のデメリットとして挙げられるのは、データ量が増えるにつれて処理速度が低下し、ファイルが重くなる点です。たとえば、5年分や7年分のデータを一つのExcelブックで管理すると動作が遅くなり、作業効率が悪化します。
また、Excelは手入力が基本となるため、入力ミスが発生しやすいことも欠点です。関数やマクロを活用すれば、ある程度のミスを防ぐことはできますが、マクロを使用すると、その設定や修正ができる担当者がいない場合、業務が滞るリスクが発生します。
さらにExcelは複数人での共有が難しく、運用によっては課題になることもあるでしょう。ファイルが属人的になり、担当者が異動や退職した際に、引き継ぎがスムーズに行えないケースもあります。
請求書管理システムの活用がおすすめ
請求書は、企業が適切に取引を記録し、財務を正確に管理するための取引証憑の一つです。法人税申告や決算の証憑の根拠になるため、適切な方法での管理が求められます。
また、インボイス制度や電子帳簿保存法によって、より保存方法の要件が厳格化されました。適切な管理を怠ると、税務調査で指摘を受ける可能性があるため、注意しなければなりません。
適切な請求書管理と効率化を図りたい企業さまには、請求書管理システムの活用がおすすめです。ここからは、請求書管理システムの活用を推奨する理由を紹介します。
一元管理ができ業務効率化につながる
請求書管理システムを導入して得られるメリットは、請求書の管理から承認、送付、入金確認までを一元管理できる点です。Excelのように手作業で入力、管理する必要がなくなるため、入力ミスも減らせます。
また、テンプレートに社印を登録すれば、印刷や押印の手間を省けるため、業務の負担が軽減されます。
さらに、請求書の社内承認や入金管理も自動化ができる場合もあり、手作業によるチェックの手間を減らせる点も、メリットといえるでしょう。
入金状況をリアルタイムで確認できる
リアルタイムで確認可能な請求書管理システムは、入金状況など把握しやすくなり、迅速な対応が可能です。また、支払い期日の追跡やリマインダーの送信なども行えるため、支払い漏れを防ぎやすくなります。
未払いの状況をリアルタイムで把握でき、必要な対応を迅速に行えるようになることも、メリットの一つです。未収金の管理なども可能で、財務管理の精度向上により、透明性の高い財務を実現できます。
特定の請求書を簡単に検索できる
請求書管理システムを活用すれば、特定の請求書の検索が容易です。紙の請求書をファイリングしている場合、発行日順に並べることはできますが、目当ての請求書を探すのに時間を要します。
しかし、請求書管理システムには検索機能が搭載されており、過去の取引や支払い状況をすぐに確認できるようになるため、業務効率の向上が期待できるでしょう。
データ管理がより効果的かつ効率的に行えるようになるため、担当者の負担軽減にもつながります。
コストの削減も期待できる
請求書管理システムを導入すると、紙やインク、封筒、郵送費といったコストの削減が可能です。電子データとして請求書を発行・送付できるため、印刷や封入、郵送の作業が不要になり、紙ベースでの管理に比べて大幅なコストカットが期待できます。
また、請求業務の負担が軽減されれば作業時間の短縮につながり、結果として残業が減少します。
従業員の労働時間を最小限に抑えることで、人件費の削減にも寄与し、長期的なコスト削減につながる可能性があるでしょう。
請求書管理システムの選び方
請求書管理システムを選ぶ際には、さまざまな面に焦点を当てて選ぶことが重要です。選び方のポイントを5つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。
機能や法制度への対応
請求書管理システムを選ぶ際は、提供される機能と法制度への対応状況を確認することが重要です。請求書の作成や送付だけでなく、以下のような業務効率を向上させる機能が揃っているかチェックしましょう。
- 請求・入金ステータスの管理
- 自動作成予約
- CSVデータの活用など
また、インボイス制度や電子帳簿保存法など、法改正への対応も欠かせません。たとえば、適格請求書の発行や電子データでの証憑管理として、検索要件や訂正削除履歴などが可能かどうか確認することが大切です。
導入後も継続的にアップデートされるクラウド型システムかどうかも考慮するとよいでしょう。
さらに操作性もポイントとなるため、画面の見やすさや直感的な操作ができるかの確認も必要です。
料金
請求書管理システムの導入には、費用がかかります。そのため、ツールの月額費用やオプションサービスの有無・費用などをよく検討したうえで、自社の予算に合ったものを選ぶことがポイントです。
初期費用だけでなく追加機能のコスト、維持管理に必要なランニングコストなどの総合的なコストを把握し、コストパフォーマンスに優れているか評価しましょう。
請求書管理システムは継続的に利用するツールのため、コスト管理がしやすいものがおすすめです。
セキュリティ
請求書管理システムには企業の機密情報が含まれるため、セキュリティ対策が万全であるかの確認が不可欠です。特に、データの暗号化やアクセス制限、不正アクセス防止策などが講じられているかを確認してください。
さらに、データのバックアップ体制も重要です。システム障害やサイバー攻撃が発生した際に、迅速に復旧できるような仕組みが整っているかを確認しておきましょう。
セキュリティ対策が不十分なシステムでは、データ流出や改ざんのリスクが高まるため、慎重に選ぶことが重要です。ISO27001やSOC2などのセキュリティ資格を取得しているか確認すると安心です。
既存システムとの連携
請求書管理システムを導入する際は、既存の会計ソフトや既存システムとの連携が可能かどうかの確認もしましょう。
請求データを会計ソフトと自動で連携できれば、記帳作業の手間が削減され、誤入力の防止にもつながります。
また、請求情報がリアルタイムで仕訳に反映されれば、経理業務の効率化が実現します。決算業務の簡素化や記帳漏れの防止といったメリットもあるため、自社の業務フローに適したシステムかどうか、事前に確認しておくとよいでしょう。
サポート体制
システム導入後にトラブルが発生した際、適切なサポートを受けられるかどうかも重要なポイントです。電話やメール、チャットなど、問い合わせの方法や、サポートの対応時間が自社の業務時間に適しているかを確認しましょう。
さらに、オペレーターとの画面共有によるサポートや、導入後のトレーニングサポートが提供されているかもチェックしておくと安心です。
特に初めて導入する場合は、設定や運用面でのフォローが充実しているシステムを選ぶと、スムーズに活用できます。
どのような請求書管理システムが最適かお悩みの方は、こちらの記事をご覧ください。請求書管理システムを比較しつつ、おすすめポイントを解説しています。
関連記事:請求書管理システムの徹底比較【バクラクvs.他3タイプ】とおすすめポイントの紹介
請求書の管理なら「バクラク請求書受取」「バクラク請求書発行」
請求書管理は、企業経営の安定化につながる重要な業務の一つです。請求書は金額の照合やフォルダ分けなどの処理を行ったうえで、月ごとまたは取引先ごとに管理することが大切です。また電子取引の場合は、電子帳簿保存法の要件を満たす方法で管理する必要があります。
Excelを用いた管理も可能ですが、リアルタイムでの把握が困難なほか、業務の属人化といった課題も残ります。請求書管理を適切に、かつ業務効率化を図りたい場合は、請求書管理システムの導入がおすすめです。
「バクラク請求書受取」なら、請求書の管理を手間なく行えます。従来の業務を大きく変えず、請求書・納品書・見積書など、あらゆる帳票の発行が可能なほか、証憑の受取や仕訳・振込データの出力までを一元管理できます。
請求書のPDFデータをWeb・メールから自動で回収できる点も魅力です。電子帳簿保存法やインボイス制度などの法制度にも対応しており安心です。
請求書管理を効率化したい方は、ぜひ「バクラク請求書受取」の活用をご検討ください。